犬が他の動物を養子に迎える時

私たちが犬をこよなく愛するその理由は、彼らがその愛を惜しみなく与えてくれるからなのです。

「犬の養子縁組」と聞くと即座に、アニマルシェルターの檻の隙間から覗き込んで、自分の良きパートナーとなり得る犬を見つけ家に引き取るというイメージが思い浮かぶでしょう。それは、関わった全ての人や動物達の生活をより良いものにしてくれる、思いやりに満ちた献身的な愛の活動です。

しかし、もうひとつ別の、たいへん異なる種類の「犬の養子縁組」というものがあります。それもまた、思いやりと愛の活動に位置付けられます。それは、犬たちが他の動物たちを養育することです。この生物種間の「養子縁組」は高いレベルの母性本能によるものです。

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生物種間の養子縁組

動物における利他主義の概念は、生物学者や動物行動学のエキスパートたちによってこれまでに幾度となく議論され、理論化されてきました。私たち人間、中でもとりわけ愛犬家達にとって最も心にしみる例は、母犬が他の種の動物の赤ちゃんを養育する時でしょう。

犬は、惜しみない愛を与えてくれる動物です。それこそ、私達が犬を愛してやまない理由なのです。ですので、犬が他の種の動物の子供を養育するという話は(個々のケースでは時に奇妙なこともありますが)、決して有り得ない話ではないのです。結局のところ、愛と思いやりの二つこそが犬達の成しうる最高のものと言えるでしょう。

おかしなことに、新生児は母親とは似ても似つかない

犬+他の動物など、生物種間の養子縁組の確認されたケースは探せばすぐに見つかります。YouTubeのビデオだけでも楽に数時間は楽しめるほどです。Googleサーチでもたくさんの心温まる素晴らしいエピソードが見られます。

そうやって見つかるいくつかの組み合わせはそこまで奇妙なものでもありません。しかし、これによって本当の母性というものがどれほど強力で、全てを包み込む愛に満ちたものであるかを認識することができるでしょう。

ここで犬の生物種間の養子縁組の例の中で私達が大好きなものをいくつか挙げてみます。

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犬+オオカミの子供:犬とオオカミはイヌ科の一族ですから、この組み合わせは特に目を見張る程のものではありません。にもかかわらず、動物園や保護センターで犬がオオカミの子供を養育するという話を耳にすると、母犬と子供たちに心が奪われてしまうでしょう。オオカミの子供たちは養父母になった犬の両親を素晴らしい模範とするのです。

犬+子猫:古臭いアニメのスーリー展開はさておき、犬も猫も両方飼っている人たちはこの二つの生物種が強い絆を形成することができるという事実を知っています。なので、母犬が可愛らしい子猫を養育している話(またはビデオ)に出くわすことはさして驚くべきことではありません。しかし、これが人に慣れた子猫でなく、黒ヒョウやトラの子供だったらこのシチュエーションは新たな側面を見せるでしょう。これらのような母性愛の物語は中国、イギリス、カンザス州など遠く離れた場所で報告されています。

犬+その他の犬以外の哺乳類:かなり幅広いこのカテゴリーには、豚、鹿、リス、そしてサルまでもが含まれています。まさにこれらの養育を含む養子縁組においては、全てではないが多くの場合、「親」となる犬は全く異なる生物種の子供たちにとって代理の指導者であり、養育者にもなっていたのです。

犬+鳥:同じ羽毛の鳥達は群れをなす、すなわち類は友を呼ぶといわれていますが、もし、ヒヨコが卵から生まれて最初に目にしたものが庭の犬だったら?一体どうなるのでしょう?瞬間的な結びつき。これを生物学者は「刷り込 み」と呼び、ヒヨコ、アヒル、ガチョウの子供たちと4本足で羽根のない親の姿をしたものとをとても強く結び付けます。なのでもし、ぽっちゃりした元気なヒヨコ達が、必死で犬を追いかけて農場をうろうろ歩きまわっている姿を見てもあまり驚かないでくださいね。そして更に、その犬が真剣に親としての務めを果たそうと、ピヨピヨ鳴いているヒヨコ達の世話をするべく保護するような眼差しを向けているのを見たとしても驚くべきことではないのです。

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