パグ脳炎の原因と症状。初期の見分け方・発症確率・年齢は?

パグ脳炎は、主に小型犬が発症することが多い脳の病気です。当初は、パグ特有の病気と考えられていましたが、実際にはほかの小型犬も発症することがわかっています。ここでは、このパグ脳炎の原因と症状について考えてみましょう。さらに初期症状の見分け方、発症確率、発症しやすい年齢について紹介しましょう。

パグ脳炎の原因は?

当初パグに多くこの脳炎の症状がみられたためパグ脳炎といわれ、パグ脳炎として一般的に知られています。この病気はほかの小型犬も発症するため正式には「壊死性髄膜脳炎」といいます。実際にパグだけではなくチワワ、マルチーズ、シーズーなどの小型犬が発症しやすいといわれています。

ただパグ脳炎の原因については、現在のところわかっていません。そのため、症状に合わせた対処療法が一般的です。完治することはほとんどないとても死亡率の高い病気といえます。

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パグ脳炎の症状

パグ脳炎は、脳が炎症を起こし萎縮していく病気です。そのため損傷を受けた脳の場所によって微妙に症状が異なる場合があります。

パグ脳炎の症状としては、目の動きがおかしくなり、全身の痙攣発作や足のふらつきなどの歩行障害、運動障害、無意味に同じところをくるくると回る旋回行動がみられるようになります。また、突然倒れることもあります。

さらに病気が進行すると昏睡状態に陥ります。最終的には呼吸困難や誤嚥などで死に至ります。獣医師の中には、安楽死をすすめる人もいます。

初期症状の見分け方

パグ脳炎には何の前触れもなく突然発作を起こすタイプと徐々に症状が進行するタイプの2つがあります。水頭症などと同じような症状がみられることも多く、パグ脳炎の初期はその見分け方が獣医師でも難しいこともあります。

急激に症状が現れるタイプのパグ脳炎は、全く初期症状が現れることはありません。突然倒れ、四肢が麻痺して動けなくなります。また、発症したあとの進行も早く発症後数日で亡くなるケースが多いでしょう。

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徐々に症状が現れるパグ脳炎の場合は、早めに見つけることで早期に対処療法をはじめられるのですぐに亡くなる可能性は少なくなります。中には数年、生きた子もいます。

ただつねにその症状が現れているわけではないので、見分けることはとても難しいでしょう。

パグ脳炎の初期には、目の動きがおかしい、足元がふらつく、ボッーとしているなどの症状がみられることがあります。また視力が低下し、食欲不振になることもあります。いつもと少し様子が違うと感じたときには、早めに獣医師に相談してみましょう。

パグ脳炎の発症確率は?

一説では100分の1から200分の1の確率といわれています。はっきりした発症確率は、パグ脳炎と特定するためにはMR検査を行うか、または死後脳組織の検査を行うかになるので詳しいデータが集まりにくく、正確な発症率を計算することはとても難しいといえます。

発症年齢は?

パグ脳炎は、生後7,8ヵ月頃から5歳くらいまでに多くその発症がみられます。中には7歳で発症したケースもあります。

まとめ

パグ脳炎は、発症するとほとんどの場合、死に至る恐ろしい病気です。しかし、パグ脳炎は、原因がはっきりわかっている病気ではないので、その予防はとても困難といえます。

ただ、遺伝的な問題が原因との見方があるのも確かです。また自己免疫の異常によるものという説もあります。少なくともパグ脳炎を発症する危険性を少しでも回避するためには、ブリーディングの中で「パグ脳炎を発症した子がいないか」ということを子犬を迎えるときにペットショップやブリーダーに確認すると良いですね。また、パグだけではなく他の小型犬でもパグ脳炎を発症することがあるということは覚えておきましょう。そして、いつも愛犬の様子を観察しておくことが大切です。

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