ヒトの血友病と同じく,ヴォン・ヴィレブランド病(VWD)は血液の病気で,イヌに過剰な出血を引き起こす恐れがあります.この病気はヴォン・ヴィレブランド因子という物質の不足によるもので,血液が凝固しにくくなります.ほとんどの遺伝病と同様に,ドーベルマン・ピンシャーやスタンダードプードルなど一部の犬種で,この病気にかかる可能性が高くなっています.
病気の兆候を知る
VWDを患ったイヌは明確な病気の兆候を示すわけではありませんが,以下のようなことに十分気を付けておくのは重要なことです.
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- 鼻からの出血がないか
- 歯茎からの出血がないか
- 血豆がないか
- 打撲,打ち身がないか
- けがや手術の後に出血が時間とともに増えるようなことがないか
- 歯が抜けた後や爪を切り過ぎた後に出血が長引くようなことがないか
もしあなたの愛犬がこのようなVWDの兆候を示したら,直ちに獣医さんにかかってください.血液検査によって,愛犬がVWDにかかっているか,また病状がどの程度なのかを知ることができます.
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どのように治療するか
この病気に完治はありませんが,VWDにかかっていないイヌから採取した血液の輸血が行われます.もし愛犬が甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが通常より低い状態)にも同時にかかっている場合,甲状腺ホルモン補充療法が有効でしょう.
VWDを避けるための重要なポイント
信頼のおけるブリーダーは,VWDの兆候を示すイヌを繁殖に参加させていないことを保証しています.もしあなたの愛犬がこの病気と診断されたら,繁殖はさせないよう十分注意してください.VWDは遺伝病なので,VWDのイヌは子孫にこれを受け継いでしまいます.もし可能なら,そのイヌを育てたブリーダーに,病気のことを伝えましょう.
また,もしあなたの愛犬がVWDを患ったら,絶対に獣医さんの許可なくアスピリンやその他の血液凝固に影響する薬を与えてはなりません。
まとめ
この場合は、怪しいと思ったらとりあえず獣医さんにみせましょうということですね。犬歴が長いといっても、相当な医療的な知識がないと判断できないですし。あと、これは遺伝的な病気なので、自分の愛犬がVWDになった場合は、残念ですが、繁殖は諦めた方がいいですよね。とにかく、大変な病気であることには変わりはないので、献身的なケアが必要なことは確実です。
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