テレビなどで子供服を着て可愛い姿を見せるチンパンジー。最近では某テレビ局の動物関連番組で人気者になったチンパンジーもいますね。その様子を見て可愛いからペットにしてみたいと考える方もいるでしょう。では、チンパンジーは、ペットとして家庭で飼うことができるのでしょうか?ここではチンパンジーをペットとして飼いたいと考える方の疑問にお答えします。
チンパンジーは絶滅危惧種
チンパンジーは絶滅危惧種としてワシントン条約で保護されている動物です。さらに将来において最も絶滅する可能性が高い動物という位置づけでレッドリストに掲載されています。チンパンジーは、繁殖を目的とした輸入に限って認められておりその取引に関しては厳しい制限があります。
そのためペットとしてチンパンジーを個人で正規に輸入したり購入したりすることはできません。現在は種の保存のために適切に飼育し繁殖目的であれば輸入することが可能ですが、かなり厳しい条件があるので動物園でも簡単には輸入できない状況です。
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また動物園にいるチンパンジーはもしも野生のチンパンジーが絶滅した場合に種の保存のためにはとても貴重な個体になるので適切な環境のもとで管理飼育され、動物園ではその繁殖に力を入れています。
チンパンジーに価格はありません
チンパンジーはワシントン条約で守られている動物なので商取引上の価格はないとしかいえません。正規に輸入するときは、当時国間で適切な条件の下で行われることになっています。
チンパンジーは特定動物に指定さている
日本ではチンパンジーは環境省によって特定動物として指定されています。この特定動物とは動物愛護管理法で人間に何らかの危害を加える可能性がある動物として飼育するには各自治体の長(都道府県知事)の許可が必要な動物のことです。
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チンパンジーはとても賢い動物なので逃げ出したりしないように適切な施設などの環境整備が必要になります。また人間のようにいろいろなことを学ぶことができるので中には飼育員をだますこともできる個体もいると言われています。実際に飼育員をだまして逃げ出したチンパンジーもいるとか。
チンパンジーは危険な動物であることを知ろう
テレビで見るチンパンジーは、まだ子どものチンパンジーが多いですよね。大人かなと思えるチンパンジーもだいたい9歳くらいまでがほとんどです。その理由は、チンパンジーは6,7歳くらいから感情の高ぶりを抑えることができなくなることが多く、9歳をすぎた頃から発情期になるとかなり気性が荒くなり、ときには飼い主も襲ってしまう可能性があるからです。実際にアメリカでは、チンパンジーに襲われた飼い主が報告されています。
またとても力が強く人間とは比べものにならないほどです。握力も200kgから300kgほどあると言われており、人間の握力とは比べものにならないほど強いですね。こんな強い力で捕まれると人間は逃げることはできませんし、命の危険にさらされることになるでしょう。
チンパンジーはゴリラよりも気性が激しいとも言われており、大人のチンパンジーをペットにすることは難しいといえるでしょう。
チンパンジーはペットではなく野生動物です。しかもかなり肉食性が強く野生では同じ霊長類を食べたり共食いをすることもあります。
まとめ
子どもの頃はとても愛らしい仕草や人間と同じような表情でかわいさが際立つチンパンジーですが、犬や猫のようにペットとしての遺伝子は持ち合わせていません。そのためペットとしてチンパンジーを飼うことはその気性の激しさから考えてもかなり困難だといえます。私達がチンパンジーにできることは、チンパンジーが絶滅しないようにその保護に何らかの形で協力していくことですね。
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