つぶらな瞳で見つめられるとキュンとしてしまうほどかわいらしい姿をしている鹿。奈良公園の餌付けされた鹿は観光名所ともなっています。また動物園でも人気者ですよね。でもこの鹿を個人でペットとして飼うことができるのでしょうか?鹿を飼うためには許可がいるのか、価格はどれくらいなのかを詳しく解説します。
鹿はペットとして飼える?
鹿は、個人的にペットとして飼えるかというと飼うことはできます。ただいろいろな条件が必要になります。
まずは野生の鹿は、鳥獣保護法によって捕獲できる時期や捕獲できる人など細かく規制されています。一般の人が勝手に捕獲することはできませんよ。
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愛玩用として鹿を捕獲したいなら住んでいる都道府県知事などの許可があれば捕獲することはできます。
ただし奈良公園などのような鹿の保護区での捕獲は許可があってもできません。まずは鹿を捕獲しようとする地域が保護区になっていないかを確認しましょう。
また捕獲した鹿を飼育する場合にも都道府県知事などの許可が必要になります。鹿は「家畜」という扱いなのでそれぞれの自治体によって飼育施設などについて細かく決められていることがあります。決められた施設が用意できなければ鹿を飼うことはできないので自治体の担当部署に問い合わせるといいでしょう。
鹿はペットとしては不向き?
鹿は元来野生動物です。しかも犬や猫の様に長い間人間と一緒に生活をしてきた動物とは違うことをしっかり覚えておくことが大切です。
鹿は犬や猫の様に人間に慣れることはありません。また鹿の生態から考えても鹿はペットには不向きと言えます。
鹿は、繁殖期になるととても攻撃的になります。とくに雄ジカは雌を争って相手を倒すまで戦うことがあります。これも野生のためでより強いものの子孫を残そうとする本能からです。そのため雄同士を一緒に飼育することは困難と言えるでしょう。
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では雌だけを飼うと言うことはできるのでしょうか?たしかに雄よりも比較的おとなしい雌は飼育することができるでしょう。ただ繁殖期になると雄が雌の柵の周りに集まり夜通し泣き続けます。鹿の鳴き声はとても大きく近所迷惑になってしまいますね。また、あたりかまわず歩き回るので足跡などで農作物に被害が出る可能性もあります。
鹿はときには攻撃的になることがありとても危険な野生動物と言えます。飼い主といえども鹿は攻撃してくるかもしれません。鹿の攻撃でケガをしたり最悪の場合は死に至ることもあります。鹿は熊やイノシシと同じくらいに危険な動物ということを知っておきましょう。
また鹿は鎖などに繋いで飼育するわけにはいかないので放し飼いになりますよね。その糞の処理などにかなりの労力がいると言われています。衛生上もペットには向いていないようです。
鹿の価格はどれくらい?
基本的に鹿はペットショップで販売していません。また愛玩用に繁殖させているブリーダーも存在していません。一般的に鹿はペットとしてだけではなく生体が販売されていることはほとんどないと言えるでしょう。そのため「価格」というものがありません。
ただ鹿肉を販売している業者がいます。鹿肉は低カロリーですがタンパク質が多くとてもおいしい肉として知られています。また鹿は体温が高いため虫などがつきにくくその肉はとても清潔な肉とも言われています。健康志向の高まりによって鹿肉の需要が増えてきています。
鹿肉は狩猟期にハンターが捕獲した鹿の肉だけが流通していると思われがちですが、業者が許可を得て鹿肉を生産するために鹿を飼育していることがあります。どうしても鹿を手に入れたいと思うのであれば鹿肉を生産している業者に相談してみるといいでしょう。
まとめ
鹿はあくまでも野生の動物です。いろいろな危険性があることを考えると個人でペットとして飼うことはあまりおすすめできません。動物園や奈良公園などの保護区で生き生きと暮らしている鹿をみるようにするといいですね。
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