多少であれば、犬が体を舐めるのは正常なことです。しかし、愛犬が過剰に舐めているのに気付き始めたら、それは、問題が起こっているサインかもしれません。
“舐性肉芽腫”という名前でも知られている肢端舐性皮膚炎は、慢性的に舐めた結果として起こるもので、皮膚の炎症を生じさせます。犬が舐め続けるため、治癒せず、赤くなったり、腫れ上がったり、潰瘍になることさえもあります。炎症を起こした箇所は、痒みを帯び、またさらに舐めてしまうという「痒い⇔舐める」という悪循環が起こります。
過度に舐めてしまう原因
なぜ、犬は皮膚に”ホットスポット”やヒリヒリする部分を作るまで自分自身を舐めるのでしょうか。過度に舐めてしまう原因は、多くの場合、確定できませんが、舐性肉芽腫の原因となることもある病状をいくつかあげてみます。
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アレルギー:
アレルギーは人では目のかゆみをもたらしますが、犬には皮膚のかゆみをもたらします。舐めることでかゆみが緩和されます。
ストレスと疲労:
人が緊張したり、退屈したりしているときに爪を噛んだり、髪の毛をグルグルやったりするように、犬は体を舐めます。このように何かに取り憑かれたように自分を舐める行動から、犬がカーペット、家具やお気に入りのおもちゃを舐めることもあります。
接触性皮膚炎:
このアレルギー反応は金属、ゴム、羊毛、プラスチックや染料・脱臭剤・ウルシ属の植物などの刺激によっておこります。
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アトピー:
この病状は花粉、ダニやカビなどのような犬が吸い込んだものによって起こされるアレルギー性皮膚炎を言います。足を舐めること、耳の炎症・かゆみなどがそのサインです。
獣医にかかるタイミングは?
愛犬が足をよく舐めているのに気付いたら、愛犬に接近してみて、赤みを帯びて、炎症を起こし始めている箇所があるかを調べましょう。そのような部位を発見したら、獣医に診てもらってください。いつから舐め始めたか、いつも舐めているか、特定の季節だけか、特定の状況だけかというような質問を獣医からおそらく受けるでしょう。あなたの回答は裏に潜んでいる原因を確定するのに役立ちます。それが生物学的なもの、心理的なもののいずれにしても、愛犬はどのタイプかの治療を必要としているでしょう。
慢性的に舐めてしまうのを治療するには?
医師が勧める治療法は愛犬が舐めてしまう理由によって決まるでしょう。大切なのは、患部が治癒するように、舐めの悪循環をストップさせることです。患部に塗る苦味や辛味のある液剤や物理的に舐められないようにするために使用されるエリザベスカラーなどが処方されるでしょう。ゲームをしたり、没頭できるおもちゃや刺激物を与えることで愛犬の気を紛らわすのも、悪循環に打ち勝つのによいでしょう。
一旦、習慣として定着してしまうと、過度に舐めるのをやめさせるのは難しいものです。問題が認識され、治療が施されるのが早ければ早いほど、根治させる好機は大きなものとなるでしょう。
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