中国王朝の犬 シーズーの高貴な歴史

あの小さくて忠実なシーズーの起源が、中国王朝の歴史にあることをご存知でしたか?

シーズーといえば多くの人が中国の女帝、西太后を思い浮かべるでしょう。

西太后は1861年から1908年まで中国を統治し、犬を崇拝していた事で知られています。ところが、シーズーは2000年も前のタペストリーに登場しています。起源はさだかではありませんが、ラサアプソやパグ、ペキニーズとは異なり、寺院の犬を中国の皇帝に献上していたチベット僧がシーズーを開発したという資料が残っています。

神聖な宮廷犬

シーズーは繁体字中国語でシー・ズー・コウと言い、獅子狗、つまりライオンのような犬という意味になります。仏陀が獅子の背にまたがってこの世へ来たといわれる所以で、宮中ではそのライオンのような顔立ちを神聖視していました。

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明~満州王朝時代には、宮中の宦官たちによって繁殖・飼育され、宮廷内だけの独占的なものと考えられていました。そのため、宮廷の外でシーズーを見かけることは滅多になく、もし飼っているところを見つかれば死刑を宣告されました。

シーズーのふわふわした毛が温かいと、高貴な女性が服の中に入れて持ち運ぶこともありました。また、ベッドを温めたり、皇帝や皇后の足を温めたりするのにも使われました。

中国から西洋へ

犬の歴史学者によると、西太后が1860年代に政権を握ると、当時のダライ・ラマは特別なシーズーのつがいを彼女に献上したとされています。西太后はこの見事な犬たちを元に純系を作っていきました。

その後、シーズーはイギリスとオランダの貴族に贈られ、1938年までに品種の標準規定が定められました。そして、1930年代後半、ついにアメリカに渡り1960年代までに絶大な人気を博するようになりました。中国の宮廷からずいぶん遠いところまで来てしまいましたが、シーズーは今も王朝の血筋を引き続けているのです。

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